令和4年度宅建試験の合格発表

宅建試験に合格した方々おめでとうございます。

以下は令和4年度の宅建試験の合格点と合格率です。

合格点36点

合格率17%

令和以降は以下の推移です。

令和4年 226,048人 38,525人 17.0% 36点
令和3年(12月実施分) 24,965人 3,892人 15.6% 34点
令和3年(10月実施分) 209,749人 37,579人 17.9% 34点
令和2年(12月実施分) 35,258人 4,609人 13.1% 36点
令和2年(10月実施分) 168,989人 29,728人 17.6% 38点
令和元年 220,797 37,481 17.0% 35点

以下の没問があったことを考えれば特別な合格点でも合格率でもありませんでした。

「統計」の問48は没問

統計の問題である問48は没問となりました。(平成23年にも問48が全員正解となったことがあります。)

(参考)平成23年問48

2.平成23年版土地白書(平成23年6月公表)によれば、平成22年の売買による土地所有権移転登記の件数は全国で115.4万件となっており、対前年度比2.2%減とここ数年減少が続いている。

肢2は「対前年度比」は「対前年比」の誤記であり没問になりました

令和4年宅建試験 問48でも、1〜3が明らかな誤りだったことから「4が正解では?」との噂もありましたが、肢4も誤りであったことから没問となりました。

なぜ4が誤りだったか?

問48 次の記述のうち、正しいものはどれか。

    1. 建築着工統計調査報告(令和3年計。令和4年1月公表)によれば、令和3年の新設住宅の着工戸数のうち、持家は前年比で増加したが、貸家及び分譲住宅は前年比で減少した。
    2. 令和4年地価公示(令和4年3月公表)によれば、令和3年1月以降の1年間の住宅地の地価は、三大都市圏平均では下落したものの、それ以外の地方圏平均では上昇した。
    3. 令和4年版土地白書(令和4年6月公表)によれば、令和3年の全国の土地取引件数は約133万件となり、土地取引件数の対前年比は令和元年以降減少が続いている。
    4. 国土交通省の公表する不動産価格指数のうち、全国の商業用不動産総合の季節調整値は、2021年(令和3年)においては第1四半期から第4四半期まで連続で対前期比増となった。

肢4の文章に誤記はありません。しかし、統計には宅建関連に関わらず「速報値」と「確定値」があります。

第2四半期においては、速報値では増加でした。しかし、その後にその数値は訂正され減少となっています。

肢4については、速報値で問うているのか確定値で問うているのか分かりません。

 

宅建試験の概要によると法令については令和4年4月1日時点での判断になります。

しかし、統計は法令ではありません。

よって、この曖昧さが決定打となり正解が存在しない問題である「没問」となりました。

2023年の宅建試験へ

2023年の宅建試験が初受験である方もそうでない方も考え方は同じです。

想定外の出来事が起こる

これは肝に銘じておきましょう。

見たことがない問題形式、初出題の超マイナー論点、没問・割問など宅建試験では何が起こるか分かりません。

この「想定外の出来事が起こる」は試験前も試験中も試験後も常に頭に入れておきましょう。

投稿者プロフィール

ふくや先生
ふくや先生
宅建士、司法書士、行政書士、貸金業務取扱主任者など法律系資格を取得。
法律未学習・高卒・フリーターから宅建試験をきっかけに法律の道を進む。
大手予備校で難関資格講座を5年間、宅建士講座を6年間の講師をして合格者を多数輩出。